気管支喘息とは?

気管支喘息は、気道(気管支)の慢性的な炎症を特徴とする呼吸器疾患です。炎症により気道が狭くなり、様々な刺激に対して過敏に反応するようになります。その結果、咳、喘鳴(ぜんめい:ゼーゼー、ヒューヒューという音)、息苦しさなどの症状が繰り返し現れます。
気管支喘息は適切な治療を行うことで、症状をコントロールし、普段の生活に支障がない状態を維持することが可能です。大阪市西区 四ツ橋・西大橋・心斎橋にある四ツ橋診療所では、患者様の症状や生活環境に合わせた最適な治療プランを提案し、長期的な健康管理をサポートいたします。
こんな症状はありませんか?
気管支喘息では、以下のような症状が現れることがあります。
- 咳(特に夜間や早朝に悪化)
- 喘鳴(ぜんめい:ゼーゼー、ヒューヒューという音)
- 息苦しさ
- 胸の圧迫感
- 運動時の息切れ
- 睡眠の妨げ
- 疲労感や活動制限
- 喉の違和感や痛み など
気管支喘息の原因
気管支喘息の正確な原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因と環境要因が複雑に絡み合っていると考えられています。主な誘因や悪化因子には以下のようなものがあります。
- アレルゲン(ハウスダスト、花粉、動物の毛など)
- 気道感染(風邪やインフルエンザなど)
- 大気汚染や化学物質
- タバコの煙(受動喫煙を含む)
- 運動
- 寒冷刺激や気温の急激な変化
- 強い感情やストレス
- 特定の薬剤(アスピリンなど) など
これらの因子が気道の炎症を引き起こし、気管支喘息の症状を誘発または悪化させると考えられています。
気管支喘息の種類
アトピー型喘息
アレルギー体質と関連が深く、特定のアレルゲンに反応して症状が現れます。小児喘息の大部分と成人喘息の約60%がこのタイプです。
非アトピー型喘息
特定のアレルゲンとの関連が明確ではなく、ウイルス感染などが主な誘因となります。成人に多く見られ、気道の炎症自体はアトピー型と同様です。
アスピリン喘息
アスピリンや他の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)によって誘発される喘息です。成人喘息の約10%を占め、重症化しやすい傾向があります。
気管支喘息の検査
気管支喘息の診断には、以下のような検査が行われます。
- 呼吸機能検査(スパイロメトリー):肺活量や1秒量を測定し、気道の狭窄の程度を評価します
- ピークフローメーター:呼気の最大流速を測定し、日々の気道の状態を把握します
- 気道可逆性試験:気管支拡張薬の吸入前後で呼吸機能の変化を確認します
- 血液検査:アレルギーの有無や炎症の程度を調べます
- 気道過敏性試験:メサコリンなどの薬剤を吸入し、気道の反応性を評価します など
気管支喘息の治療
気管支喘息の治療は、長期管理と発作時の対応の2つに分けられます。
長期管理薬(コントローラー)
- 吸入ステロイド薬:気道の炎症を抑える基本的な治療薬です
- 長時間作用性β2刺激薬:気管支を拡張させる効果があります
- ロイコトリエン受容体拮抗薬:気道の炎症を抑える経口薬です など
発作治療薬(リリーバー)
短時間作用性β2刺激薬:発作時に即効性のある気管支拡張効果を示します
生活指導
- アレルゲンの回避
- 禁煙や受動喫煙の回避
- 適度な運動
- ストレス管理 など
免疫療法
特定のアレルゲンに対する過敏性を減弱させる治療方法です。