心不全とは？
心不全は、心臓が体の需要に見合うだけの血液を送り出せなくなった状態を指します。これは心臓の機能が低下することで、体の各組織や臓器に十分な血液（酸素や栄養）を供給できなくなる病態です。
心不全は進行性の病気であり、早期発見と適切な管理が重要です。大阪市西区 四ツ橋・西大橋・心斎橋にある四ツ橋診療所では、循環器内科専門医である医師が、豊富な経験と専門知識を活かし、心不全の診断から治療、そして長期的な管理までサポートいたします。
こんな症状はありませんか？
- 息切れ（特に運動時や横になった時）
- むくみ（特に足首やふくらはぎ）
- 疲れやすさ、倦怠感
- 動悸や不整脈
- 食欲不振
- 急な体重増加
- 夜間の頻尿
- 咳（特に夜間に悪化）
- めまいや失神
- 集中力の低下 など
心不全の種類
急性心不全
突然発症し、急速に症状が悪化する心不全です。緊急の治療が必要となることが多く、入院が必要になる場合がほとんどです。原因としては、急性心筋梗塞や重度の不整脈、感染症などがあります。
慢性心不全
徐々に進行する心不全で、長期にわたって症状が持続します。初期段階では体が代償機構を働かせるため無症状のこともありますが、進行すると症状が顕在化します。定期的な通院と自己管理が重要です。
心不全の原因
心不全には様々な原因がありますが、主なものは以下の通りです。
- 虚血性心疾患：冠動脈の狭窄や閉塞により心筋が障害を受け、心機能が低下します
- 高血圧症：長期の高血圧により心臓に負担がかかり、心筋が肥大し機能が低下します
- 弁膜症：心臓の弁に障害が生じ、血液の逆流や狭窄が起こることで心臓に負担がかかります
- 心筋症：心筋自体に異常が生じ、心臓のポンプ機能が低下します
- 不整脈：心臓のリズムが乱れることで、効率的な血液の送り出しができなくなります
- 先天性心疾患：生まれつきの心臓の構造異常が原因で心不全を引き起こすことがあります
- その他：肥満、糖尿病、甲状腺機能異常、アルコール多飲なども心不全のリスク因子となります など
心不全の検査
- 血液検査：BNPやNT-proBNPという心不全マーカーを測定します。また、肝機能や腎機能も確認します
- 胸部レントゲン検査：心臓の大きさや肺うっ血の有無を確認します
- 心電図：不整脈や心筋梗塞の痕跡を確認します
- 心エコー：心臓の構造や機能を評価し、壁運動異常や弁膜症の有無を確認します
- CT検査：心臓や冠動脈の詳細な構造を観察し、心不全の原因となる疾患を特定します など
心不全の治療
心不全の治療は、原因疾患の治療と心不全自体の管理が中心となります。
※当院で行っていない治療については、適切な専門機関をご紹介します
薬物療法
- ACE阻害薬やARB：心臓への負担を軽減します
- β遮断薬：心拍数を抑え、心臓の負担を減らします
- 利尿薬：体内の余分な水分を排出し、心臓の負担を軽減します
- ジギタリス：心臓の収縮力を高めます など
生活習慣の改善
- 塩分・水分制限：体内の水分貯留を防ぎます
- 運動療法：適度な運動で心臓の機能を維持・改善します
- 禁煙・節酒：心臓への負担を減らします など
デバイス治療
- 心臓再同期療法（CRT）：心臓の収縮を同期させ、ポンプ機能を改善します