院長インタビュー
院長
安井 潔(やすい きよし)

変わりゆく時代、変わらぬ想い
四ツ橋診療所50年の軌跡
四ツ橋診療所の歴史を教えてください

当院は1972年に私の父が開業しました。以来、50年以上にわたってこの西区新町で診療を続けています。1986年に兄(現理事長)が父から引き継ぎ、1999年に私が兄から診療所を引き継ぎ、現在に至ります。
場所は開業当時から変わらず、ここで地域の皆様の健康を見守ってきました。当初は内科中心の診療でしたが、時代と共にニーズの変化に応じて診療内容を拡充してきました。例えば、訪問診療は最初からあったわけではありません。近年では息子である副院長が中心となって積極的に取り組んでいます。
このように長年の実績を大切にしながらも、常に新しい医療に挑戦し続けているのが当院の特徴です。
どのような患者様が来院されていますか?
地元にお住まいの方々が中心です。長年通院されている患者様も多く、中には何十年も診させていただいている方もいらっしゃいます。生活習慣病はもちろん、様々な疾患について長期的に診療を行っています。
またこの地域は以前からオフィス街でもあるため、勤務時代から通院されていた方が退職後も引き続き来院されるケースも少なくありません。
診療内容としては、生活習慣病関連の相談が多いですね。それ以外にも季節性の疾患として風邪やアレルギー、喘息なども多く見られます。当院では循環器内科や消化器内科、呼吸器内科など内科全般にわたる診療を行っていますので、まずはどんな症状でもご相談いただければと思います。
四ツ橋診療所の診療理念は?
当院の診療理念は「地域密着」と「安心」です。私たちは地域の皆様に寄り添い、安心して相談していただける医療機関でありたいと考えています。
「すべてお任せください」と胸を張って言えるように、内科全般にわたる幅広い診療を心がけています。もちろん高度な専門性が必要な場合は適切な医療機関へご紹介しますが、まずは何でも相談していただける「かかりつけ医」として、地域の皆様の健康を支えたいと思っています。

心と体、そして地域を繋ぐ
四ツ橋診療所の多彩な取り組み
四ツ橋診療所の特徴は?

四ツ橋診療所の最大の特徴は、「総合的な医療アプローチ」です。内科全般から専門性の高い分野まで幅広く対応し、充実した設備で様々な症例に対応しています。
しかし私たちが最も大切にしているのは、患者様お一人おひとりの生活に寄り添った医療です。病気の治療だけではなく、生活全体のサポートを心がけ、訪問診療にも力を入れています。
さらに認知症ケアや「心とからだの相談室」など、心身両面からのサポート体制も整えています。これらの取り組みを通じて、地域の皆様の健康と暮らしを総合的に支える「かかりつけ医」としての役割を果たしたいと考えています。
認知症ケアの内容は?
私と副院長は認知症サポート医の資格を持っており、早期発見から治療、ご家族のサポートまで、総合的なケアを提供しています。
診断には認知機能検査やCTなどの画像検査を活用し、臨床心理士と連携しながら丁寧に進めています。しかし認知症のケアで最も重要なのは、患者様とご家族のQOL(生活の質)を維持・向上させることです。そのため薬物治療だけではなく、生活環境の調整や介護サービスの紹介など、多角的なアプローチを心がけています。
また認知症に対する正しい理解を広めるために、地域の公民館や市民センターで講座を開いています。認知症は特別な病気ではなく、誰もが経験する可能性のある老化の1つの形だと捉えて、共生社会を目指す取り組みを行っています。
「心とからだの相談室」について教えてください

「心とからだの相談室」は、私が院長に就任してまもなく、約30年前に始めた取り組みです。当時は精神科や心療内科への受診に抵抗を感じる方が多く、かかりつけ医として何かできないかと考えたのがきっかけです。
この相談室ではうつ症状や適応障害はもちろん、「病気であることへの不安」など、メンタル面での相談も受け付けています。病気と向き合いながら「自分らしく生きる」ためのサポートを行っているのです。
精神科や心療内科への受診に抵抗がある方でも、普段のかかりつけ医として接している私たちになら、「病気のことで不安なのです」と相談しやすいのではないかと考えています。
「日本旅行医学会認定医」という資格をお持ちとか?
日本旅行医学会認定医は、旅行中の健康管理や疾病予防に関する専門的な知識を持つ医師のことです。元々は海外旅行時の感染症対策が中心でしたが、現在では国内旅行も含め、旅行全般における健康管理を扱っています。
私自身、旅行が好きで、山や海によく出かけます。そういった経験から旅行中の健康トラブルについて関心を持ち、この資格を取得しました。例えば、高山病の予防薬を処方することもできます。
最近では海外の高山に登る方も増えていて、特に春休みや夏休みには学生さんの相談も多いですね。高山病は国内の高い山でも起こり得ますので、登山の際はぜひご相談ください。

対話から生まれる最適な医療
人生に寄り添う四ツ橋診療所
今後の展望をお聞かせください
新型コロナウイルスの影響で一時的に縮小せざるを得なかった活動もありましたが、これからはより一層地域に根ざした活動を展開していきたいと考えています。具体的には地域の方々を招いての健康教室の開催や、こちらから地域に出向いての活動などを増やしていく予定です。
オンラインでの対応も大切ですが、やはり「face to face」での交流にはかけがえのない価値があります。そういった直接的な繋がりを大切にしながら、地域の皆様の健康づくりに貢献していきたいと思っています。
また副院長を中心に行っている訪問診療も、今後さらに充実させていく予定です。在宅での療養を希望される方が増えている現状を踏まえて、そのニーズにしっかりと応えていきたいと考えています。
患者様へメッセージをお願いします

当院は単なる治療の場ではなく、皆様の健康で充実した生活をサポートする場所でありたいと考えています。50年以上にわたり地域の皆様に支えられてきた経験を活かし、これからも地域に寄り添う医療を提供していきます。
そして単に病気を治すだけではなく、その先にある「より良い人生」を支える、そんな医療を提供していきたいと考えています。四ツ橋診療所が、皆様の健康と幸せな生活の拠り所となれることを心から願っています。
副院長インタビュー
副院長
安井 博規(やすい ひろき)

半世紀の信頼と新たな挑戦
地域と共に歩む四ツ橋診療所
診療所のこれまでの歩みを教えてください
四ツ橋診療所は、1972年 に祖父が開業しました。当時の西区新町は今とはだいぶ様子が違いましたが、地域の皆様の健康を支える拠点として歩み始めました。1999年に父である現院長が引き継ぎ、時代の変化に合わせて診療内容を充実させてきました。
私自身は約10年前から本格的に診療に参加し、その後まもなく副院長に就任しました。半世紀の歴史の中でこの地域も大きく変わりましたが、「ここに四ツ橋診療所がある」という安心感を提供し続けてきたことが、当院の最大の強みだと考えています。
医師を目指したきっかけは?

父(院長)の影響が大きいですね。子供の頃から、体調が悪い時にすぐに相談できる医療者が身近にいることの安心感を実感していました。また父が患者様の相談に乗り、患者様が喜んでいる姿を見て「素晴らしい仕事だな」と感じたことも大きかったです。
副院長に就任した経緯は?
大学病院、民間総合病院での勤務を経て、約10年前に四ツ橋診療所に戻ってきました。
病院勤務時代、入退院を繰り返す患者様を多く見てきました。その経験から、病気の治療だけではなく、患者様の生活全体を見守り、サポートすることの重要性を強く感じるようになりました。
そんな思いを胸に、訪問診療を始めました。患者様のお宅にうかがい、生活環境や家族関係を直接見ることで、より適切な医療を提供しています。
健康診断、外来診療、訪問診療を行うことで「予防から看取りまで」一貫してその人らしい人生が送れるようお手伝いしています。

病院レベルの診療と寄り添う医療
患者様の生活を支える総合ケア
四ツ橋診療所の診療の特徴は?
当院の特徴は、大きな病院の外来レベルに近い診療内容と通院困難な方に対するきめ細やかな訪問診療を提供していることです。内科全般を幅広く診療しています。循環器内科の専門医も複数あり心臓病や高血圧の診療に豊富な経験があります。
CTや骨密度測定装置、エルゴメーターなどの医療機器を揃えて、呼吸器疾患やがんの検査、骨粗しょう症の診断にも対応しています。
心エコーや乳腺エコーも実施可能で、一般的な内科診療から専門的な検査まで、患者様の多様なニーズにお応えできる体制を整えています。
訪問診療にも力を入れて取り組んでいる?

病院勤務時代の経験から、自宅での適切な医療と生活管理の重要性を強く感じ、積極的に取り組んでいます。
内科全般はもちろん、泌尿器科的処置、認知症診療、がん患者様の緩和ケアなど、多岐にわたる症例に対応しています。点滴や血液検査、ポータブルエコー検査も実施し、外来診療と変わらない質の医療を提供しています。
また訪問リハビリテーションにも注力しており、作業療法士が患者様のお宅を訪問し、自宅内でのリハビリや外出サポートを行っています。単に体を動かすだけではなく、「歩けるようになって行きたい場所がある」「したいことがある」という患者様の思いを大切にし、それを実現するためのリハビリを行っています。
副院長が考える四ツ橋診療所の理念は?
当院の理念は「四ツ橋診療所があるからこの街に住みたい」と言っていただけるクリニックになることです。そのため医療の提供だけではなく、様々な地域活動に取り組んでいます。
例えば「かけはしカフェ」では待合室をカフェとして開放し、交流の場を提供しています。「かけはし運動クラブ」ではご高齢の方の運動不足解消を目的とした活動を行っています。また医療・介護専門職向けの「学び舎」という勉強会も開催しています。
これらの活動を通じて、地域コミュニティのハブのような存在となり、人と人との繋がりを作る場所として機能することを目指しています。地域の皆様と共に歩み、成長していくクリニックでありたいと考えています。

未来を見据えた医療と地域貢献
安心して暮らせる街づくりへ
今後の展望をお聞かせください
今後は「四ツ橋診療所があるから安心して住める」と思っていただけるように、街づくりに貢献したいと考えています。充実した専門的な外来、訪問診療の提供はもちろん、地域での健康教室開催やお祭りへの参加など、地域との関わりをさらに深めていく予定です。
特に力を入れたいのは日常的な居場所づくりです。「かけはしカフェ」を発展させ、誰でも気軽に立ち寄れる多目的な交流スペースを目指しています。
またソーシャルワーカーの配置により、医療・介護の枠を超えた支援が可能になっています。この強みを活かし、医療、福祉、教育を繋ぐ総合的な地域支援を実現したいと思います。
患者様へメッセージをお願いします

当院は単なる治療の場ではなく、皆様の健康で充実した生活をサポートする場所でありたいと考えています。「予防から看取りまで」をモットーに、患者様の人生に寄り添い続けます。
健康のこと、生活のこと、何でもご相談ください。私たちはこの地域の皆様と一緒に、安心して暮らせる街づくりを目指します。
単に病気を治すだけではなく、その先にある「より良い人生」を支える医療を提供したいと考えていますので、どんなことでもまずは一度、お気軽にご相談ください。