骨粗しょう症とは?

骨粗しょう症は、骨の密度が低下し、骨が脆くなる病気です。これにより、骨折のリスクが高まります。特にご高齢の方や閉経後の女性に多く見られる疾患で、初期段階では自覚症状がほとんどないため、「サイレントディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれています。
大阪市西区 四ツ橋・西大橋・心斎橋にある四ツ橋診療所では、高性能な骨密度測定装置を導入し、骨粗しょう症の早期発見・早期治療に力を入れています。適切な診断と治療により、骨折を予防し、健康的な生活を維持することが可能です。
こんな症状はありませんか?
骨粗しょう症の初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
- 身長が縮む
- 背中や腰が曲がる(円背)
- 背中や腰に痛みがある
- ちょっとした衝撃で骨折する
- 姿勢が悪くなる
- 動作が鈍くなる など
これらの症状に心当たりがある方は、骨密度検査を受けられることをおすすめします。
寝たきり・要介護の原因に
骨粗しょう症による骨折は、寝たきりや要介護状態の大きな原因となります。特に大腿骨頸部骨折(太ももの付け根の骨折)は深刻で、一度骨折すると歩行が困難になり、日常生活に大きな支障を来す可能性があります。
また脊椎圧迫骨折(背骨の骨折)も多く、これにより背中や腰が曲がり、内臓が圧迫されて呼吸器や消化器の機能低下を招くことがあります。骨折の連鎖を防ぐことが重要で、最初の骨折を予防することが骨粗しょう症治療の大きな目標となります。
骨粗しょう症の原因
骨粗しょう症の主な原因には以下のようなものがあります。
- 加齢:年齢と共に骨密度は自然に低下します
- ホルモンの変化:特に女性の閉経後のエストロゲン減少が大きな要因です
- カルシウム摂取不足:骨の主成分であるカルシウムが不足すると骨密度が低下します
- ビタミンD不足:カルシウムの吸収を助けるビタミンDの不足も原因となります
- 運動不足:適度な運動は骨を強くする効果があります
- 喫煙・過度の飲酒:これらは骨密度を低下させる要因となります
- 特定の疾患や薬剤:副腎皮質ステロイド薬の長期使用なども骨密度低下の原因となります など
骨粗しょう症の検査
当院では、高精度な骨密度測定が可能なDEXA法(デキサ法)を導入しています。この方法は、2種類の異なるエネルギーのX線を使用して骨密度を測定する最も信頼性の高い方法です。
DEXA法の特徴
- 精度が高く、微小な骨密度の変化も捉えられます
- 全身の骨密度を測定できるため、部位による違いも評価可能です
- 被ばく量が少なく、安全性が高いです
- 短時間で終わり、痛みもありません など
この検査により、骨粗しょう症の早期発見や治療効果の評価を正確に行うことができます。
40代以上の女性は積極的に検査を

骨粗しょう症は特に女性に多い疾患で、患者の約80%が女性です。これは主に閉経後のエストロゲン(女性ホルモン)減少が原因です。エストロゲンには骨を保護する作用があるため、閉経後は急速に骨密度が低下します。
そのため40代以上の女性、特に閉経前後の方は、定期的な骨密度検査をおすすめします。早期発見・早期治療により、骨折リスクを大幅に減らすことができます。男性も70歳を過ぎたら検査を受けることをおすすめします。
骨粗しょう症の治療
骨粗しょう症の治療は、主に以下の方法で行われます。
薬物療法
骨吸収抑制薬(ビスホスホネート製剤など)
骨を壊す細胞の働きを抑え、骨密度の低下を防ぎます。
骨形成促進薬(テリパラチド製剤など)
骨を作る細胞を活性化し、新しい骨の形成を促進します。
ホルモン補充療法(閉経後の女性)
不足したエストロゲンを補充し、骨密度の低下を抑制します。
生活習慣の改善
カルシウムとビタミンDを十分に含む食事
乳製品、小魚、緑黄色野菜などを積極的に摂取し、骨の材料を補給します。
適度な運動
ウォーキング、軽い筋力トレーニングなどの運動で骨に適度な刺激を与え、骨密度の維持・向上をはかります。
禁煙、過度の飲酒を控える
これらは骨密度を低下させる要因となるため、避けることが重要です。
転倒予防
家庭内の環境整備
段差の解消や手すりの設置など、転倒リスクを減らす工夫をします。
バランス訓練
バランス運動で転倒しにくい体づくりを目指します。