心臓弁膜症とは?

心臓弁膜症は、心臓の弁に異常が生じる病気の総称です。心臓には4つの弁(僧帽弁、大動脈弁、三尖弁、肺動脈弁)があり、これらの弁が正常に機能することで血液が一方向に流れ、効率的な循環が維持されます。弁膜症では弁の狭窄(開きにくくなる)や逆流(閉じにくくなる)が起こり、心臓の機能に支障を来たします。
大阪市西区 四ツ橋・西大橋・心斎橋にある四ツ橋診療所では、循環器内科専門医である医師が、豊富な経験と専門知識を活かし、心臓弁膜症の早期発見から治療、そして長期的な管理まで包括的に診療いたします。
こんな症状はありませんか?
心臓弁膜症の症状は、初期段階では自覚しにくいことがありますが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
- 息切れ(特に運動時や横になった時)
- 疲れやすさ、倦怠感
- 動悸や不整脈
- 胸痛や胸部圧迫感
- めまいや失神
- むくみ(特に足首やふくらはぎ)
- 食欲不振
- 咳(特に夜間に悪化)
- 運動耐容能の低下 など
心臓弁膜症の原因
- 加齢:年齢と共に弁の変性や石灰化が進行することがあります
- 先天性異常:生まれつき弁の構造に異常がある場合があります
- 感染性心内膜炎:細菌が心臓弁に感染し、損傷を引き起こすことがあります
- 動脈硬化:特に大動脈弁狭窄症の原因となることがあります
- 高血圧症や冠動脈疾患:心臓に負担をかけ、二次的に弁膜症を引き起こすことがあります など
心臓弁膜症の検査
- 聴診:聴診器で心臓の音を聞き、異常な雑音を確認します
- 心エコー:超音波を用いて心臓の構造や機能、弁の状態を詳細に観察します。最も重要な検査です
- 胸部レントゲン検査:心臓の大きさや肺うっ血の有無を確認します
- 心電図:心臓の電気的活動を記録し、不整脈や心肥大の有無を確認します
- 血液検査:心不全のマーカー(BNPなど)や炎症マーカーを測定します
- CT検査:弁や心臓の詳細な構造を観察します など
心臓弁膜症の治療
※当院で行っていない治療については、適切な専門機関をご紹介します
経過観察
軽度の場合は、定期的な検査と生活指導で経過を診ます。
生活習慣の改善
- 禁煙
- 適度な運動
- 塩分制限
- 感染性心内膜炎の予防(歯科処置時の抗生剤投与など) など
薬物療法
- 利尿薬:うっ血を改善します
- ACE阻害薬やARB:心臓への負担を軽減します
- β遮断薬:心拍数を抑え、心臓の負担を減らします
- 抗凝固薬:血栓予防に使用します(特に心房細動合併例) など
手術療法
- 弁形成術:可能な場合は、自己の弁を修復します
- 弁置換術:人工弁に置き換えます
- 経カテーテル的弁置換術(TAVI):高齢者や手術リスクの高い患者に対して行われることがあります など